つくばホスピタリストの奮闘記!

筑波大学附属病院 病院総合内科に所属する専攻医によるブログです。まだ創設間もない病院総合内科での活動を発信していきます!!

まずは診療科の紹介から!

はじめまして。筑波大学附属病院の病院総合内科のItoと申します。病院総合内科はまだ開設間もない診療科で、対外的な宣伝もこれまであまり行っていなかったのですが、上の先生方からバンバン宣伝してもらって構わないとお許しをいただいたので、この場を使って積極的に発信していこうと思います。よろしくお願いいたします。

 

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つくば駅から筑波大学への小道

 

筑波大学附属病院 病院総合内科は、いわば “黎明期の総合内科” です。筑波には他に総合診療科もあるのですが、そことは別の診療科になります。総合診療科は外来や家庭医療をメインにしていますが、病院総合内科は病棟医療をメインにしているというところで棲み分けが出来ています。

 

それで、創業期を謳う病院や診療科は数多いのですが、当科は本当の意味での黎明期です。筑波大には元々総合内科の病棟がなかったのですが、新専門医制度開始にあわせて救急を中心に幅広い内科研修ができる場として、またサブスペシャルティを決めずに内科専門医を目指す先生の所属できる診療科として、病院総合内科が設立されたわけです (救急・集中治療科のバックアップを受けています)。で、それが2017年のことだったので、まだ数年の歴史しかないんですよね。

 

どんな患者さんを診ているかというと、救急外来からの軽症~中等症患者さんの入院管理とか、重症でICU/HCUに入院していた患者さんの気道・循環安定後の入院管理引き継ぎなどを主な内容としています。つまり、臓器別ではないので割と何でも診ています。アナフィラキシーや薬物中毒、肺炎・腎盂腎炎などの感染症はもちろんのこと、大動脈解離やクモ膜下出血、多発外傷なども多く診ていて、「えっ、これは内科……なのか!?」と思う瞬間も多々あります(笑)。

 

とにかくバリエーション豊富で、今後は統計をとって円グラフにでもして概算値を公開しようかとも思っているのですが、正直なところ内科専門医制度での必要症例は他科をローテせずとも余裕で集まってしまいます。ちなみに、ごく一部 特定の疾患、例えばギランバレー症候群や皮膚筋炎などは当科ではお目にかかれないので、そういった当科での研修の弱点 (そしてその対処法) もしっかりと公表していきたいと考えています。弱点克服の第一歩は、弱点を直視することから! です!

 

「症例経験が豊富」と謳う場所の常として、結構仕事がキツいことが多いのですが、当科は (創業間もないゆえに) そのあたりのサポートがかなりしっかりしています。常時5~15人の患者さんを2人の専攻医と0~2人の臨床研修医で診ていて、それを指導医の先生が監督しているという体制なので、キツさとしては程よいレベルです。また、“病院総合内科” という名前ですが、救急・集中治療科が創設に関わっている関係上、時間のオン・オフにはかなり意識的です。夜間はICU当直の医師が病棟の入院患者にも対応するため、基本的にはコールフリー。自分で言うのもアレですが、豊富な症例を疲弊しすぎることなく診られるこの体制はかなり恵まれていると言えるでしょう。

 

(創業間もないがゆえに) 良くも悪くも、自由度の高い場所です。いわゆる教育病院として高名な場所はランチョンセミナーや抄読会などが充実しているものですが、当科にはそういうのは最低限しかありません。強いてあるものを挙げるとすれば、入院患者さんの原疾患などに関する論文をメールで共有して毎日ディスカッションをしている、くらいでしょうか。教育体制の伸びしろが凄まじいので、教育のノウハウを持った人が1人参入するだけでも科の雰囲気が大きく変わるというポテンシャルを有していると考えることも出来ます。

※ 当科での具体的な教育内容についてもいずれ公開しようと思っています。また、時に感染症のレクチャーなどもしているのでそれも順次開示ですね。

 

論文も実はかなり力を入れています。当科のコアメンバーはたった4人ですが、2020年4月から12月までの9か月でなんと、PubMed掲載論文を18本アクセプトさせています。ほぼ症例報告とレターが占めているのですが、それだけ症例が豊富だということなんですよね。中にはClin Infect DisやAm J Medなどの一流誌にアクセプトされた論文もあるのですが、まだ執筆時点ではPubMed内に反映されていないものがあるので、そのあたりはしばらくお待ちいただければ……

※ 当科ではローテートした研修医の先生方が多くPubMedデビューしています。論文に関しても順次公開していきますよー!

 

まだ創設間もないので最終的にどんな診療科になるのかは誰にも、全く分かりません。診療科の形は人が作っていくものなので。理想形としては、構成員が病院総合内科にフィックスするのではなくて、構成員が病院総合内科を足掛かりに各診療科とか他の病院などでも学んできて、そこで得た知識を病院総合内科に還元する――そんな新しい形の医局のあり方なんてどうだろう。そんな場所が日本全国に一箇所くらいあってもいいですよね! 外枠のふわふわした、“出入り自由” の医局。あるいは、帰れる場所としての医局を作ってみようというのです。

 

もしかしたら、茨城県ということで東京からの遠さに抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。しかし、秋葉原からつくばまで実は電車で僅か45分。ご飯は美味しくて、大学近くには図書館とか博物館がたくさん。「研究学園都市」と呼ばれるほど国立の研究所や製薬会社をはじめとした企業研究所が数多くあり、あちこち見学すると子供も大人も楽しいです。緑については言うまでもなく、木々の香りを乗せた空気の美味しい、広く伸び伸びとした場所です。そういうわけで、つくば市は「住めば都」のハードルが極めて低いのではないかと思いますよー! Just try it!

 

本当にまっさらな状態からスタートしている筑波大学附属病院 病院総合内科ですが、皆様どうか温かく見守ってください! 改めてですが、よろしくお願いいたします!!