つくばホスピタリストの奮闘記!

つくば市在住の感染症内科医・総合内科医によるブログ。臨床現場での雑感、感染症などの話題、日常生活について発信します。2019年は東大の感染症内科、2020~2022年は筑波大の病院総合内科に所属、2022年8月からは東京医大茨城医療センターの総合診療科で臨床助教をやっています。ここでの記載内容は個人的見解です。

《内科専門医試験》消化器内科まとめ

内科専門医試験対策の一環でまとめていたノートを順次公開している。今回は消化器内科、もし間違いを見つけたら教えていただけると幸いである。なお、「ノロウイルスは急性腸炎の原因となる」みたいな基本知識は全然入れていなくて、個人的に「面白いなー」とか「忘れがちだなー」というところだけまとめている(USMLEの問題集や論文で見た知識も入れているので、内科専門医試験に完全準拠しているわけではない!)。あと、定番問題も取りこぼしなく反映しているわけではないので、そこは学会公式または市販の問題集などで補ってもらえるとありがたい。一応、2022年の試験で出題された部分には★をつけておいた。

 

消化管ホルモン
・ ガストリン:胃幽門前庭部や十二指腸球部のG細胞由来で胃酸分泌促進と下部食道括約筋収縮
・ セクレチン:十二指腸・空腸のS細胞由来で膵液・胆汁分泌亢進とガストリン分泌抑制(胃酸分泌抑制)
・ CCK:十二指腸・空腸のI細胞由来で胆嚢収縮、オディ括約筋弛緩、膵酵素分泌亢進、胃酸分泌抑制
セロトニン:胃~大腸のEC細胞由来で消化管運動促進

嘔気・嘔吐 ★
ステロイドデキサメタゾンを使用
・ 末梢性D2受容体拮抗薬:メトクロプラミド、ドンペリドン
・ 中枢性D2受容体拮抗薬:プロクロルペラジン
・ その他:アプレピタントやラモセトロン(NK-1拮抗薬)、オンダンセトロンやグラニセトロン(5-HT3受容体拮抗薬)、三環系抗うつ薬トリプタノールなど)、ガバペンチン、オランザピン
※ 精神科疾患に使う薬が選択肢に並ぶ中で「嘔吐に使えるのは?」と出題

胃食道逆流症
・ 日本での有病率は10%で増加傾向
・ 食道粘膜障害と自覚症状は必ずしも相関せず
・ GERDとNERDは別病態の可能性(NERDは知覚過敏かも)
PPIによる慢性合併症として、CD腸炎、肺炎、間質性腎炎、認知症、ミオパチー、骨折、貧血、肝性脳症、胃底腺ポリープ、汎血球減少など

好酸球性食道炎 ★
・ 欧米で多く、日本には少ない(日本に多いのは好酸球性胃腸炎
・ 「嚥下症状や痞え感」と「食道粘膜上皮内に15/HPF以上の好酸球」が必須
・ 他の診断基準に、食道内の白斑・縦走溝・気管様狭窄(内視鏡画像を確認するべし)、画像検査での食道壁肥厚、末梢血好酸球増多、男性、PPIへの反応不良
・ 治療の第一選択は(反応不良だけど)PPIで、他にステロイド局所療法(噴霧・嚥下)、原因食物除去、内視鏡治療
※「全身性ステロイド」は典型的な間違い選択肢(好酸球性胃腸炎であれば正解)

 

Hawari R, et al. N Engl J Med 2007;356:e20.

 

好酸球性胃腸炎
・ 診断基準が少し食道炎とズレる:①有症状、②粘膜内好酸球20/HPF以上、③腹水中に多数の好酸球、④喘息などアレルギー疾患の既往、⑤末梢血中の好酸球増多症、⑥CTでの胃腸管壁の肥厚、⑦内視鏡で腸管浮腫・発赤・びらん、⑧ステロイド有効 ※ 上記の①かつ「②または③」で診断され、④以降は参考所見
・ 治療のエビデンスは未確立だが、全身性ステロイド、原因食物除去、抗アレルギー薬(特にロイコトリエン拮抗薬)

ナッツクラッカー食道
・ Ca拮抗薬や亜硝酸塩などの薬物療法、バルーン拡張術やボツリヌス毒素局注などの内視鏡治療がある

食道癌 ★
腫瘍マーカーは、CEAやSCC以外にCYFRA、抗p53抗体まで覚える!
・ cStage Ⅳを除いてすべての進行度で手術適応あり
・ cStage Ⅱ・Ⅲは術前化学療法が推奨

食道手術
・ 裂孔ヘルニアはNissen手術
・ アカラシアはHeller-Dor手術

消化性潰瘍
・ 消化性潰瘍や食道静脈瘤に対する治療法(止血手技など)を押さえておく! ★
・ 2nd look内視鏡は出血リスクが高くなければ必須でない
・ NSAIDs潰瘍は、① 投与3か月以内に好発、② 幽門前庭部に多い、③ 浅い潰瘍が多発、④ 半数が無症状、⑤ 投与量と発生率は相関、⑥ 経口薬と座薬で発生率に差がないというのが特徴(参考:ピロリ菌感染性胃炎の潰瘍は胃角部~体部に好発)
・ 日本内科学会的には、ステロイドは消化性潰瘍の発生リスクでない
・ 消化性潰瘍穿孔に対しては保存的加療優先、ただし70歳以上は手術優先

ピロリ菌
・ ABC検診は、HP抗体検査 + ペプシノゲン(PG)で判定;A群はHPAb(-)・PG(-)で胃癌リスクほぼなし、B群はHPAb(+)・PG(-)で胃癌0.1%/年、C群はHPAb(+)・PG(+)で胃癌0.2%/年、D群はHPAb(-)・PG(+)で胃癌1.25%/年
※ PGは萎縮性胃炎を反映(D群はピロリ菌が住めないほどにまで粘膜が萎縮)
・ 除菌判定は除菌後4週間以降;除菌後の再感染率は2%程度
・ 鳥肌胃炎は、前庭部を中心としてリンパ濾胞過形成で若年者に好発、胃癌発生ハイリスクなので、これもピロリ菌除菌を
・ ピロリ菌未感染胃の特徴は、① RAC(regular arrangement of collecting venules)、② 過形成ポリープを覚えておく
※ 他にも色々な胃粘膜所見があるが(いわゆる京都分類)……上2つ以外の所見は感染胃だけで見られる or 感染の有無を問わず見られる所見ということで、出題に不向きなのだ(セコい?)

胃癌
・ 切除不能・進行胃癌に対する化学療法(2018年)は、一次レジメンがS-1やカペシタビンにプラチナ製剤を組み合わせる方法、二次レジメンがweekly PTX + ラムシルマブ(抗VEGFR抗体)、三次レジメンがニボルマブやイリノテカン単剤
・ HER2陽性胃癌であれば一次レジメンでトラスツマブを併用

胃粘膜下腫瘍
・ 2 cm未満で、潰瘍・増大・不整などがなければ経過観察
・ そうでなければ、EUS-FNA
・ 5 cmを越えるとさすがに外科的切除(GISTの場合も外科的切除)
・ GISTはc-kit(+)・CD34(+)、筋原性腫瘍はデスミン(+)、神経原性腫瘍はS-100(+)

潰瘍性大腸炎
・ 重症度判定の項目は、① 排便回数6回以上、② 顕血便、③ 体温37.5℃以上、④ 脈拍90回/分以上、⑤ Hb <10 g/dL、⑥ ESR >30 mm/hr
・ 発癌リスク因子は、① 慢性持続型、② 若年発症(10~20代)、③ 全大腸炎型、④ 発症10年以降の左大腸炎型、⑤ 原発性硬化性胆管炎合併、⑥ 大腸癌家族歴
潰瘍性大腸炎は喫煙で症状が緩和(⇔ クローン病では悪化)
・ 炎症性腸疾患のバイオマーカーとして便中カルプロテクチン、血清ロイシンリッチα2グリコプロテインがある
・ 治療として5-ASA製剤を使用する場合はアレルギーに注意、DLSTで診断して薬剤中止だが、重症アレルギーはステロイド

大腸癌
・ ロボット支援下手術が保険収載
・ マイクロサテライト不安定性検査でMSI-Highの場合は免疫チェックポイント阻害薬を使用可能
・ 切除不能な進行・再発大腸癌に対しては、ベバシズマブ(抗VEGF抗体)、セツキシマブやパニツムマブ(抗EGFR抗体)、ラムシルマブ(抗VEGFR-2抗体)
・ 抗EGFR抗体を使う場合は、そのシグナル上流にあるRAS遺伝子に変異がないかを前もって確認する

過敏性腸症候群
・ ROME Ⅳ診断基準では、6か月以上前に発症し、繰り返す腹痛が最近の3か月で少なくとも平均週1回の頻度であり、下記の2つ以上を満たす状態:①排便に関連、②便の頻度の変化に関連、③便形状の変化に関連(※「排便によって改善」はROME Ⅲ)

B型肝炎
・ Genotype C(85%)が肝細胞癌ハイリスク、B(10%)は劇症化リスクあり、A(5%)は慢性化しやすく日本の若年者間で増加傾向
・ 治療適応は、HBV DNA 2,000 IU/mL(3.3 Log IU/mL)以上かつALT >31 U/L
・ 治療の短期目標は① ALT持続正常化、② HBe抗原陰性かつHBe抗体陽性、③ HBV DNA増加抑制で、長期目標はHBs抗原の消失
・ 原則としてPeg-IFN治療(48週間)が第一選択で、忍容性に問題 or 肝硬変では核酸アナログ(エンテカビル、テノホビル、テノホビルアラフェナミド)
・ ラミブジン使用症例では耐性獲得の懸念があるため、上記核酸アナログへの切り替えを検討する

C型肝炎
・ 日本で一番多いのはgenotype 1b!
HBVはC型、HCVは1b型が最多なので、「BはC、CはB」と覚えるべし
・ 合併症として、膜性増殖性糸球体腎炎、クリオグロブリン血症、晩発性皮膚ポルフィリン症慢性甲状腺炎悪性リンパ腫
・ 非代償性肝硬変も含め、全てのHCV感染症で直接作用型抗ウイルス薬の適応
・ 治療例として、ソホスブビル/ベルパタスビルを12週間投与し、治療終了後24週間でウイルス排除判定(このレジメンのSVRは90~95%と高く、慢性肝炎でも代償性肝硬変でも同等の成績になる)

E型肝炎 ★
・ HEVの潜伏期は2週間~2か月程度(HAVより長い)
・ 豚、イノシシ、シカの生食により経口感染;糞口感染もある
・ 東アジアや南アジアで多いが、日本では輸入感染例より国内感染が多いと推定
・ 自然改善する点はA型肝炎と同様;劇症化もある

劇症肝炎 ★
・ 初発症状出現後8週以内に高度の肝機能異常に基づいて昏睡Ⅱ度(羽ばたき振戦)以上の肝性脳症をきたし,PT 40%以下を示すものと定義
・ 急性型は10日以内の脳症発現、亜急性型は11日以降の脳症発現で、亜急性型の方が予後不良

肝硬変
・ Child-Pugh分類として、Bil、Alb、腹水、肝性脳症、PT-INR(スコアリングができるように! 語呂合わせは「ビア腹のPatient」だゾ)
・ 血中線維化マーカーとして、プロコラーゲンⅢポリペプチド(P-Ⅲ-P)、ヒアルロン酸、Ⅳ型コラーゲン(7S含む)、Mac-2結合蛋白糖鎖修飾異性体(M2BPGi)

自己免疫性肝炎 ★
・ 中年以降の女性、HLA-DR4保有者に多い
・ 抗核抗体・抗平滑筋抗体陽性、IgGなどγグロブリン上昇(急性期は陰性かも)
・ 合併しうる自己免疫疾患として、慢性甲状腺炎、シェーグレン症候群、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス
※ 色々な自己免疫疾患が選択肢に並んでくるので正直、結構迷います……
・ AZAテーパリング療法;6か月で治療効果判定(NUDT15遺伝子多型はAZA副作用としての白血球減少・脱毛リスクとなる)

Wilson病 ★
・ ATP7B遺伝子異常、常染色体劣性遺伝
・ 血清銅・セルロプラスミンが低下
・ 合併症は、角膜色素沈着、臓器への銅蓄積、肝硬変、肝細胞癌
・ 他に注意すべきは、溶血性貧血、大脳基底核症状(パーキンソニズム)、認知症、ジスキネジア、構音障害
※ Hemolytic anemia, Basal ganglia degeneration, Dementia, Dyskinesia, Dysarthriaなので、無理矢理まとめるとCopper is Hella BAD!という語呂合わせに

ヘモクロマトーシス ★
・ HFE遺伝子異常
・ 合併症は、肝硬変、糖尿病、皮膚色素沈着

特発性門脈圧亢進症
・ 中年女性に好発、原因不明の前類洞性門脈圧亢進症
・ 肝外門脈や肝静脈の閉塞がなく、肝生検では門脈域の線維化のみ(肝実質は正常だし、肝胆道系酵素もほとんど上昇しない)
・ 脾腫が必発で、血小板低下時には脾摘することも
・ 門脈圧亢進に対して門脈圧減圧術(左胃静脈-下大静脈吻合、脾腎静脈吻合など)

肝外門脈閉塞症
・ 幼児期と40歳以降に好発
・ 肝門部の海綿状血管増生が特徴

Budd-Chiari症候群
・ 下大静脈の閉塞により肝硬変を起こし、肝不全なら移植適応
・ 診断から死亡まで平均で12~13年
・ 腹壁静脈の怒張はメドゥーサの頭状

体質性黄疸 ★
・ Gilbert症候群はUGT1A1機能障害が原因で、家族性・男性に多く、過労・絶食時の黄疸(動揺性黄疸)が特徴、尿ウロビリノゲン正常
・ Dubin-Johnson症候群はMRP2異常が原因でBSP試験では90分以降のリバウンド現象あり、ICG試験は正常、黒色肝が特徴で経過観察OK
・ Roter症候群ではBSP試験・ICG試験どちらも著明な延長
※ Crigler-Najjar症候群は小児の疾患なのに、選択肢にはバッチリ出てきた

胆石
・ 成人の胆石保有率は10~15%で、リスク因子は40歳以上、女性、肥満、白人、多産、エストロゲン製剤、ピル、ダイエット
・ 胆石発作にはブチルスコポラミン、フロプロピオン、NSAIDs(予防にはウルソ検討)

胆嚢ポリープ
・ 多くは無症状で、桑実性・有茎性・多発性・高輝度が特徴、1 cm以上なら胆摘も
※ ポリープではないが……胆嚢腺筋症の超音波所見は勉強しておいていいかも ★

原発性硬化性胆管炎
・ 男性に多い慢性胆汁うっ滞で、右上腹部痛・消長する黄疸・皮膚掻痒が特徴
・ 胆管の硬化性線維性狭窄(数珠状狭窄)を認める
・ 胆道系酵素上昇、ANCA陽性、時に抗核抗体や抗平滑筋抗体も陽性
潰瘍性大腸炎胆管癌を合併しうる
・ 対症療法主体であり、根治を目指す場合は肝移植の適応も

原発性胆汁性胆管炎
・ 女性に多い慢性胆汁うっ滞で、無症候性が多い(あるとしたら皮膚掻痒)
・ 肝生検では慢性非化膿性破壊性胆管炎
・ 胆道系酵素上昇に加え、脂質異常症、血清銅・セルロプラスミン上昇も
好酸球増多症、IgM高値、抗ミトコンドリア抗体(M2含む)陽性
・ 合併症として、骨軟化症、骨粗鬆症、皮膚黄色腫(脂質異常症)、食道静脈瘤(肝硬変)、シェーグレン症候群、RA、橋本病など
・ 対症療法主体で、ウルソやベザフィブラートなどを使用、根治には肝移植
・ 皮膚掻痒にはH1RAやナルフラフィン、骨粗鬆症にはビスホスホネートなど

急性膵炎
・ 三大原因(胆石・アルコール・特発性)以外に、HIVマイコプラズマでも発生
・ 慢性膵炎への移行率は3~15%と低め
モルヒネが禁忌なのは、oddi括約筋収縮作用があるから
・ 48時間以内の経管栄養が推奨
・ 軽症への予防的抗菌薬の推奨なし、重症・壊死性でもエビデンス乏しい
・ 蛋白分解酵素、H2RA、PPI、TPNなどのルーチンも推奨されていない
・ 腹腔コンパートメント症候群は膀胱内圧測定でモニタリング

慢性膵炎 ★
・ 代償期は膵機能が維持され腹痛や背部痛あり、非代償期は膵内外分泌機能不全(膵性糖尿病;脂肪便、下痢、体重減少)
※ 「非代償期には激しい腹痛を認める」みたいな間違い選択肢で出題
・ 慢性膵炎の診断基準:① 画像所見(石灰化、MRCP、ERCP、EUS)、② 組織所見、③ 反復する上腹部痛・背部痛、④ 血中・尿中膵酵素異常、⑤ 膵外分泌酵素、⑥ 純エタ60 g/日以上の飲酒歴または膵炎関連遺伝子異常(PRSS1, SPINK1)、⑦ 急性膵炎の既往
・ 禁煙・禁酒が重要
・ 脂肪制限:代償期30~35 g/日;非代償期40~70 g/日または全カロリーの30~40%
インスリンだけでなくグルカゴンも減るため低血糖リスクが高い
・ 膵酵素補充療法(高力価消化酵素薬:腸溶型パンクレアチン製剤)が推奨
※ 急性膵炎との相違点なので出題しやすいのかも
・ 胃酸分泌抑制薬も症例次第では推奨
・ 疼痛管理は、NSAIDs → 弱オピオイド → 強オピオイド

自己免疫性膵炎
・ IgG4関連・中高年男性好発で、日本では1型、欧米では2型が多い
・ 無症状または軽度の腹痛・背部痛で発症、閉塞性黄疸や糖尿病を合併
・ ERCPでは主膵管狭細像
・ 病理所見:①高度のリンパ球・形質細胞浸潤と線維化、②多数(>10/強拡1視野)のIgG4陽性形質細胞浸潤、③花筵状線維化、④閉塞性静脈炎
ステロイドが著効

膵・消化管内分泌腫瘍
・ NETかNECかの鑑別診断は核分裂像やKi-67指数で表か
・ NETはソマトスタチン受容体シンチグラフィ、NECはFDG-PETで集積が出やすい傾向にある
・ 原則として切除
・ 切除不能例での対応:NETはエベロリムスやオクトレオチドで治療、NECはプラチナ製剤やエトポシド、イリノテカンなどで治療
※ オクトレオチドは2022年時点で膵内分泌腫瘍に適応なし(消化管のみ収載)

膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)
・ 高齢男性に多く、膵頭部に好発し、乳頭状増殖する膵管内腫瘍
・ 多くが無症状で、稀に腹痛
・ 手術適応:膵頭部嚢胞の閉塞性黄疸、造影効果のある壁在結節、主膵管型で主膵管径10 mm、分岐型では主膵管径5 mm

粘液産生膵腫瘍(MCN)
・ 中年女性に多く、膵体尾部に好発、卵巣様間質を伴っていて膵管と交通しない
・ 多くが無症状で、稀に腹痛
・ 治療は外科切除

漿液性嚢胞腫瘍(SCN)
・ 中年女性に多く、膵体尾部に好発、嚢胞内に漿液を含む
・ 大半が無症状で、画像では蜂巣状の小嚢胞集簇あり
・ 悪性化は稀なので経過観察だが、4 cm以上なら外科切除

 

《内科専門医試験》循環器内科まとめ

内科専門医試験対策の一環でまとめていたノートを一部公開することにした。今回は循環器内科、この分野は素人なので間違いもそれなりにあると思っている。もし見つけたら教えていただけると幸いである。なお、「心筋梗塞ではトロポニンが上昇する」みたいな基本知識は全然入れていなくて、個人的に「面白いなー」とか「忘れがちだなー」というところだけまとめている(USMLEの問題集や論文で見た知識も入れているので、内科専門医試験に完全準拠しているわけではない!)。あと、定番問題も取りこぼしなく反映しているわけではないので、そこは学会公式または市販の問題集などで補ってもらえるとありがたい。一応、2022年の試験で出題された部分には★をつけておいた。もしも反響があれば、他の分野を公開するのもやぶさかではない。

 

BNP
心不全のcutoff値:BNP >100 pg/mL、NT-proBNP  >400 pg/mL
・ NT-proBNPの方が長い半減期で安定;但し、腎排泄なので腎障害の影響をBNPよりも受けやすい

心臓MRI
・ 造影剤不要:左室壁運動、冠動脈評価
・ 造影剤必要:心筋虚血、心筋血流分布、心内膜下梗塞・心筋変性の評価
・ 心サルコイドーシスや心アミロイドーシスの診断には遅延造影MRIが有用

核医学検査 ★
・ 負荷血流シンチグラフィで使う放射性医薬品は、201TIと99mTc
・ 拡張型心筋症の予後推定に123I-MIBGシンチグラフィが有用
・ 心アミロイドーシスの診断には99mTcピロリン酸シンチグラフィ

造影剤腎症 ★
・ 生食1 mL/kg/hrでの輸液を造影剤検査前6~12時間で投与
・ 時間が足りない場合は、重炭酸ナトリウム液投与が推奨される

心筋梗塞
・ V1-V2のST低下を見たら後壁梗塞合併を疑う
・ 心電図変化の順番は、① T波増高、② ST上昇、③ Q波、④ 陰性T波、⑤ ST正常化、⑥ T波正常化
心筋梗塞の合併症は、① 初日の心不全、② 数日内の不整脈と心膜炎、③ 1週間前後で生じる左室破裂と乳頭筋断裂、④ 週・月単位で生じる心室
PCIかCABGか:SYNTAX(冠動脈造影の結果を数値化)>33点はCABG有利
・ Killip分類:Ⅰ度 肺聴診所見なし、Ⅱ度 下肺野湿性ラ音、Ⅲ度 上肺野湿性ラ音、Ⅳ度 心原性ショック(収縮期血圧 <90 mmHg、尿量低下)
・ 気絶心筋(stunning)は虚血解除後にびっくりして機能不全、冬眠心筋(hibernation)は慢性虚血による機能不全;どちらも壊死なし;血行再建が必要なのは冬眠心筋

大動脈弁狭窄症 ★
・ 手術適応は、① 有症候性重症AS(狭心症、失神、左心不全症状)、② 無症候性重症ASだが他の心臓所見あり(駆出率 <50%、著明な肺高血圧、急速進行性など)、③ 中等症以上のASで他の開心術を予定している時
・ TAVIの適応は、① 80歳以上(10年以上の予後データ不足ゆえ)、② フレイル・全身状態不良、③ 開胸手術を妨げる併存症(肝硬変、閉塞性肺疾患、間質性肺炎、出血傾向)
・ TAVIでは非開胸・オンポンプで生体弁を留置、経心尖・経大腿アプローチがある
・ TAVI後は抗凝固というよりは抗血小板療法(GALILEO試験を参照)

肺高血圧症(CTEPH除く)
・ 治療選択肢は、エンドセリン受容体拮抗薬、PDE-5阻害薬(× PDE-4)、グアニル酸シクラーゼ刺激薬、プロスタサイクリン製剤(× プロスタグランジン)

心房中隔欠損症
・ 心音はⅡ音の固定性分裂と肺動脈領域の収縮期駆出性雑音(cf. 心室中隔欠損症は汎収縮期逆流性雑音)
心室中隔欠損症と違って自然閉鎖しにくいため、基本的に閉鎖術の適応
・ 心臓カテーテル検査で肺体血流比 >1.5で手術適応
・ 感染性心内膜炎のリスクは低く、観血的処置前の抗菌薬予防は必須でない

WPW症候群
・ 心房細動を合併し、20%は偽性心室頻拍を起こす
・ 治療はⅠa群抗不整脈薬(キニジン、プロカインアミド、ジソピラミド)
・ 正常房室結節伝導を抑制するジギタリス、Ca拮抗薬、β遮断薬は禁忌

発作性上室性頻拍 PSVT ★
・ 治療はCa拮抗薬・ジギタリス・β遮断薬の経静脈投与、ATP急速静注

感染性心内膜炎 ★
・ 早期手術のクラスⅠ推奨:① 急性高度弁機能不全または瘻孔形成による難治性肺水腫・心原性ショック、② 急速に進行する人工弁周囲逆流による心不全、③ 弁輪部膿瘍・仮性動脈瘤・房室伝導麻痺の出現、④ 真菌や高度耐性菌による感染、⑤ 適切な抗菌薬開始後も1回以上の塞栓症が生じ、残存・増大する疣贅

心筋症
・ 拘束性心筋症の鑑別診断は、アミロイドーシス、サルコイドーシス、ヘモクロマトーシス、放射線による心筋障害や線維化

心不全
・ Forrester分類、"象限" を覚えにくければⅠからⅣに進むに従って末梢が冷たくなっていく or ドブタミンが増えるイメージで捉えると覚えやすい?
・ Nohria-Stevenson分類はForrester分類と意外に重ならない(豆知識)

 

Forrester分類もたまに見ないと忘れますよね……

 

マルファン症候群
・ 常染色体優性遺伝で、FBN1, TGFBR1, TGFBR2, SMAD3, TGFB2, TGFB3などが原因遺伝子
・ 診断は2010年のrevised Ghent criteriaに基づくが、以下の特徴がある場合は重症型のLoyes Dietz症候群になるので注意:① 末梢血管(脳動脈含む)の血管蛇行・瘤、② 二分口蓋垂、③ 透き通る皮膚(velvet skin)、④ 青色強膜
・ あとは関節や皮膚の過伸展性で診断されるEhlers-Danlos症候群と混同しない

起立性低血圧症

・ 診断基準:起立3分以内に収縮期血圧20 mmHg低下 or 拡張期血圧10 mmHg低下
・ 心拍数で診断されるのはpostural orthostatic tachycardia syndrome(5分以上の起立で心拍数28 bpm上昇)……紛らわしい
・ 治療としては、フルドロコルチゾンで体液を貯留させたり、インドメタシンで末梢血管拡張を予防したり、あとは頭を高くして寝るとRAA系が亢進するのでよい

高血圧症
・ 朝の家庭血圧は排尿後に測定する;診療室より家庭での血圧を優先的に使う
・ 診察室血圧のsBP・dBPで高血圧分類が異なる場合は、高い方の分類を採用
・ 分類というのは、Ⅰ度高血圧(140/90 mmHg~)、Ⅱ度高血圧(160/100 mmHg~)、Ⅲ度高血圧(180/110 mmHg~)など ※ 度数と必要降圧薬数が概ね合致
・ 孤立性収縮期高血圧:動脈硬化が原因で高齢者に多い、拡張期血圧は低い
・ 白衣高血圧:持続性高血圧への移行リスクあり
・ 妊娠高血圧:実は減塩が明確には推奨されていない(欧米では推奨されておらず、日本の偉い人たちがガイドラインをどうするか悩んでいるらしい)
・ 降圧目標は <130/80 mmHgが基本で、75歳~では <140/90 mmHg

脂質異常症
・ 心血管イベントの一次予防のためのLDL-C目標は、リスク分類毎に異なる;低リスク群 ~160 mg/dL、中リスク群 ~140 mg/dL、高リスク群 ~120 mg/dL
・ リスク分類を覚えるのは大変だが、少なくとも糖尿病、CKD、非心原性脳梗塞、末梢動脈疾患のうちの1つあれば高リスク群
・ また、喫煙、高血圧症、高HDL-C血症、耐糖能異常、早発性冠動脈疾患家族歴のうち2つ以上あっても高リスク群で確定(60歳未満の女性除く)

DOACのリバース法
・ 活性炭やPCC(プロトロンビン複合濃縮製剤)はどの薬剤も行ける
・ ダビガトラン:透析除去、イダルシズマブ(中和抗体)
・ ダビガトラン以外:アンデキサネットα(中和抗体)
FFPはどのDOACにも無効

利尿薬の副作用(フロセミド割愛)
・ サイアザイド:低Na血症・低K血症、高血糖脂質異常症高尿酸血症、高Ca血症(Hyper GLUCと記憶) ※ サイアザイドは腎性尿崩症の治療薬
・ アセタゾラミド:代謝性アシドーシス、ニューロパチー、高アンモニア血症、サルファ剤アレルギー
・ マンニトール:肺水腫と脱水 → 心不全で禁忌

ジゴキシン中毒
・ 症状としては、消化器症状(嘔気・嘔吐)と黄色視野
不整脈は色々なものが出うる(e.g., junctional tachycardia, SVT)

リドカイン中毒
・ 初期症状:口周囲感覚鈍麻、舌麻痺、めまい
・ 感覚障害:耳鳴、青色視野
・ その他:混乱、興奮、幻覚、意識障害
・ 治療としては、リドカイン中止 + 脂肪乳剤(プロポフォール

 

《内科専門医試験》いやぁ、これは長門ゲーでしたね

内科専門医試験を受験してきた。が、会場が横浜だったものだから、茨城から出てきたついでに色々と華やかな夜のベイエリアを楽しんできた。赤レンガ倉庫はリニューアルのために閉鎖中だったが、その周りに新しい建物がたくさん建設されているようで、ちょっとお金を払ってVanillabeans Cafeで濃いチョコレートドリンク(?)を飲んでみたり、美味しいピザとかパエージャを食べたりして、非日常を味わってくることができたのだ。普段はケチでも、こんな時には散財 —— たまには、そういうのもよかろう。

 

こういうのを見ると、ついはしゃいでしまうのだよ……

 

では試験についてはというと、可もなく不可もない感触であった。解けるはずの問題で間違ったところも数か所あって少し落ち込みはしたが、その一方で勘で解いた問題がそこそこ当たっていたので、トータルで行くとまぁ、大丈夫なんじゃないかという印象だった。というか、これで落ちた場合は来年度はどう対策したらいいのものか、ちょっとよく分からない。個人的な出来としてはそんな感じだ。もし、不合格だった時にはネタにして笑い話にしてしまおう。

 

個人的な感触ではなくて、もっと「一般的にどうなのか?」という視点でいくと、難易度は丁度良いくらいだったのではないかと思われる。というのも、難しい問題は明らかに難しすぎるので、問題を見た瞬間に「捨て問」だと分かる。間違ってもヘラヘラしていられるわけだ。その一方で、絶対に落とせない問題も散見されて、「この問題を解けないで専門医を名乗るのはちょっと……」というのもあった。個人的には、基本的だけどあまりに基本的すぎて頭から抜け落ちがちなテーマの問題がチラホラあったのが良かったと思う。具体的には、以下のような問題。

  • 鼻カヌラでの酸素流量 3 L/minをFIO2にすると?(0.32)
  • ガウンテクニックでは、何から脱ぐ?(手袋)
  • 高K血症ではT波増高以外どんな心電図変化が見られる?(P波消失)

 

自分は感染症屋さんだから、感染症の問題についてもちょっと言及すると、一般内科医に解けてほしい問題が半分、解けなくても気にしなくていい問題が半分という印象だった。というか、その気にしなくてもいい半分の方は、解けていたら「どこでそんな情報仕入れてきたんですか!?」と逆に聞きたいくらいだ。グラム染色像をみて黄色ブドウ球菌を当てる問題とかはさすがに正解してほしいのだけど、例えば以下の問題については感染症屋さん以外にとってはキツかったのではなかろうか。

  • 昆虫媒介感染症で隔離が必要なものは? ※うろ覚え
  • セフェム系が効かない細菌は?(腸球菌とリステリア)
  • ライム病の第一選択薬は?(セフトリアキソン)
  • 赤痢アメーバでメトロニダゾール以外の治療薬は?(パロモマイシン)

 

個人的には、喀痰グラム染色のMiller&Jones分類が出題されたのが面白いと思った。もはや米国では重症肺炎や緑膿菌疑い以外では喀痰のグラム染色を推奨しない流れだったように記憶するが、そこで敢えて喀痰グラム染色を出題する日本。時代に逆行している? いやいや、喀痰グラム染色を礼賛する論文を過去に書いた人間からしてみたら、とっても嬉しいもんだねぇ。だとすると、次回の試験ではきっとGeckler分類が出題されるに違いない。あと、喀痰からMRSAが出た肺炎症例の感染対策を答えさせる問題(接触予防策)があったのだが、感染症屋さん的には「ここでバンコマイシンを使いますか?」的な出題をしてもらいたかった(教育的メッセージが強いので)。

 

COVID-19そのものの問題は一切出なかった。せっかく前夜に厚労省の出している手引書(最新版)を最初から最後まで頭に叩き込み直したのに、完全に無駄であった。ただ、COVID-19に関連して、人工呼吸管理やECMOなどの救急・集中治療ネタが結構目立っていた。そう考えると、先程のガウンテクニックも、COVID-19枠での出題なのだろう。救急・集中治療ネタでもうひとつ面白かったのが、一次トリアージ中にやってよい治療行為に関する出題 —— これは、用手的気道確保と止血が答えじゃな……このふたつだけは例外的にやって良いことになっておる。

 

全体的には普通の本だが、藻谷浩介さんのエッセイが超絶面白かった!

 

そういうわけで、実際的な対策をどうするか。自分がやっていたローコスト試験対策を踏まえて挙げてみると、以下の結論に落ち着きそうだ(不合格だったら反面教師にしてちょうだい)。

  • 問題集は、QB 2冊でも十分太刀打ちできる。つまり、過去問やセルフトレーニング問題のために内科学会に課金する必要はない(自分はケチ体質なので、QB 2冊 しか問題演習はやらなかった!)。
  • CareNetがライブ時のみ無料で公開しているDr. 長門のレクチャーは必ず視聴して、しつこいくらい復習する。マニアックな問題の出題予想が驚くほど的中していた。というか、ぶっちゃけると内科専門医試験は「長門ゲー」だわ。
  • 日頃の臨床業務でガイドラインをまめに参照する癖がついていると、参照していたところが出題されるので、ちょっとハッピーになれるかも。特に日本循環器学会のガイドラインからは出題されやすい気がした。
  • 試験は全部で3分割されているのだが、パート毎に同じ内容の出題が繰り返されるので、試験中に解けなかった問題は休み時間中に勉強しなおすのがお勧め。今年はMDSがしつこく出題されていた。
  • でも、なんやかんやで長門無双なんじゃないかと思った。長門先生が解説していて「いやいや、こんなの出るとか冗談でしょ」と思っていたところから出題されていたから……。

 

ここまで偉そうにつらつら書いてきたが、予想に反して不合格だったら、その時はみんなで大爆笑して後世までのネタにしていく所存である。これでビッグイベントも終わったことだし、これからはYouTuber修行へと戻ることに致そう……。

 

「さむねいる」をお勉強した!

ひょんなことから始まってしまった「ゆーちゅーばーにおれはなるッ!」企画。正直なところなれる気が全くしないのであるが、それでも「なるッ!」って宣言してみないと永遠にきっかけを掴めずに終わってしまいそうだったので、できもしないくせに無理して宣言したというわけだ。なぁに、失敗したらみんなでゲラゲラ大爆笑すればいい。10年後に蒸し返されて、同窓会での笑いのネタにされるところまで既に見えているんだから、もうこれはポンコツ作品を量産して大爆発するまでだな。いっそ盛大にコケてやるのだ。

 

ゆーちゅーばーにおれはなると宣言したところまでは良かったのだが、何から手をつけていいのかがトンと分からぬ。 まず、動画編集という高度技術は保守的な自分には絶対にムリである。来世ではたぶんできるようになるのだが、いまの自分の能力ではまだ85年早い。ということで、使い慣れたパワポを駆使して動画を作ってみるのがよいという結論に達した。本当にそれがよいのかはよく分からないが、ITに弱すぎる自分に扱えるリソースがパワポくらいしかないのだ。

 

そういうわけで、パワポを使うところまでは決まった(というか、最初からパワポ以外の選択肢がない)。じゃあ、次に何をするか。よく分からないので、表紙とかオープニングをどうにかするところから考えてみる。そこで妻に「わいはこれからYouTubeの表紙を作るのだッ!」って言ったら「それは『表紙』じゃなくて『さむねいる』というのよ」と教えてもらった。ほほう、さむねいる。いい響きだ(どこが?)……で、その「さむねいる」とやらは、どう作ったらよいのだ? 妻「面白い人のをみて勉強したら?」—— せっかく「さむねいる」を教えてくれたのに塩対応で返されて途方に暮れてしまったのだ……。

 

しかし、「さむねいる」という日本語を覚えたワタシはもう無敵だ。何しろ、現代社会にはGoogleという最強のツールがある。Googleさえあれば大概のことはできるはずなのだ。さむねいるに関しては、「さむねいる 作り方」と検索すれば一発であろう。知識に貪欲なワタシは、このキーワードでひたすら検索して、2~3時間ばかり勉強してみたのであった。そうすると、今まで自分が知らなかった技術を幾つか知ることができて、とっても勉強になった! 具体的には以下のような要領らしい……

 

1.顔を出してこそのさむねいる。

いろいろなYouTuberの動画のさむねいるを見ていると、だいたいみんな顔を出していて、だいたいみんなビックリした顔をしていることに気がついた。なんか、みんなムンク「叫び」みたいな感じに演出している。そうか、何か叫ぶ真似すればいいのか! そして、YouTuberってお肌がつるつるしているものなのね。人生をエンジョイしているからなのか、高度技術で加工しているからなのかは分からないが、ワタシのような不細工が顔を出すとただただ怖いだけだよな。髭剃りきれてないし。でも、顔出しのないさむねいるはさむねいるにあらずとも言うらしい。うーん、顔面偏差値が低い場合はどうすればいいんだろう。

 

2.ふくろもじ

さむねいるの背景に使われている画像とか色って結構派手なんだなぁと思った。それでいながら、タイトルの文字が埋もれてしまわないのはなんでだろうと疑問に思っていたのだが、「ふくろもじ」なる技術が紹介されていた。やり方は簡単で、太さの異なる同じ文字列を三重に重ねればいいのだとか。一番上は普通の文字、真ん中は白い縁の文字、一番下は文字色の太縁の文字。なるほど、こんな簡単にYouTuber的な文字を作ることができるのかと感服してしまった。

 

3.スケスケ

図形とかをさむねいるに入れる時は、スケスケにするとなんか高級感のようなものがでるらしい。なるほど、スケスケの奥ゆかしさですな。図形の塗りつぶしの透過性を調整することで実現できる。これも自分にならできそうだ。よかった。

 

4.右下に大事な情報を入れるな

YouTube動画のさむねいるの右下には、時間が表示されるものらしい。そういえば、そうだった気がする。情報をキツキツに入れてはいけない反面、文字情報は可能な限り大きくして目立つようにするのが、さむねいるのお作法らしい。勉強になるな。

 

そういうわけで、作ってみた。もっと上手くできるとは思うのだが、まずはこのレベルで勘弁してほしいのだ。とりあえず顔出しは恥ずかしすぎるので、昔からお世話になっているストック画像の外国人さんに代役をやってもらうことにしたぞ。ところで、ワタシは内科専門医試験をすぐに控えていて猛勉強中だ。だから、今週はさむねいるの作り方をお勉強するくらいまでしかできんのだ。来週は内科専門医試験も終わるので、イントロのところをじんわりと練習していこうかななんて目論んでいる。

 

頑張った。袋文字に感激。平成原人にしては頑張ったよね?

大人様ランチ690円

最近、何かのニュースで「大人様ランチ」なるものを見かけた。なんでも、とんかつ屋チェーン店のかつやがそういうメニューを始めたようなのだ。基本的に、食事はチェーン店を避けて選ぶようにはしているのだが、SNSなどで話題になったものについては一度自分の目で見て味わってみないと気が済まない性分である。そういうわけで、外勤帰りに「大人様ランチ」を食べてみることにした。

 

なんと$5.10! 安すぎジャパンの極み。「一億総貧乏時代」というやつだな

 

店は大行列だ。老若男女問わずいるところにかつやの凄さを感じてしまう。確かに、かつやの他の定食を食べた時も(食べ過ぎなければ)胃もたれした記憶がないので、万人受けもするのだろう。どんな油を使っているのか、どんな揚げ方をしているのか、そのあたりがどうしても気になってしまう。そんなことを考えながら、10分くらい待っているうちに、カウンター席に通された。

 

周りがみんな「大人様ランチ」を食べている……。中には、全てを混ぜ合わせて原型をとどめていない状態で食べている強者もいたのだが、びっくりするくらいにはみんな「大人様ランチ」。「大人様ランチをお願いします!!」と大きな声で言うのも何だか恥ずかしいなぁと思ったので、「これください!」と指をさして注文したのだが、こういう注文の仕方を日本でやったのは久しぶりだ(漢字を読めない時にやると周りにバレるので要注意!汗)。注文してから運ばれてくるまで結構時間がかかったので、冷たいお茶を飲みながら本を読んでいたのだが、お茶を一気に飲み干したら、店員さんが湯のみヒタヒタまでおかわりを注いできてくれて、石田三成を彷彿とさせるサービスに感服してしまった。

 

運ばれてきた「大人様ランチ」は、まずオムレツ・カレー・キャベツのスクランブル交差点から食べ始めた。一口食べて頭に電撃 —— これはゴーゴーカレーへの宣戦布告だ!! というのも、かつやのカレーを口に運んだのは初めてだったのだが、金沢カレーほどではないにしても、辛くなくてコクがあるルゥだったから。そもそも、自分はかつやにカレーがあることをこの日まで知らなかった。この「大人様ランチ」を皮切りとして知名度を上げ、カレー業界に事業展開を目論んでいるのではないかと直感したわけだな。

 

実はこの「大人様ランチ」に既視感がある。ゴーゴーカレーの出している「メジャーカレー」とコンセプトがほぼ同じなのである。おかずてんこ盛り。ところが、「メジャーカレー」は量があまりにも多すぎて、どうしても継続的な顧客が限られる。あれは正直、半分でいいのだ。並の人間が食べると、必ずお腹を壊す。ところが、その後もゴーゴーカレーから「ハーフ・メジャーカレー」が販売されないまま十年以上もの時が過ぎる。そして、今回の「大人様ランチ」が「ハーフ・メジャーカレー」の代わりに出現してしまったわけ。

 

「大人様ランチ」の強みは、既存のかつやのメニューに使われる材料で作り出せるために追加コストがかかりにくいところにあるのだろう。とんかつ屋に対する需要のパイを奪い合うだけでなく、カレー業界にもローコストで手出ししているのだとしたら、なかなかしたたかだと思う。このクオリティなら、CoCo壱番屋あたりから顧客を奪うのもそんなには難しくないだろう。その一方で、料理の提供に時間がかかっているところを見ると、客あたりの利益はともかく、時間あたりの利益がどれくらい伸びるのかなと疑問に思うところはあった(たぶん、卵に手間がかかるのだと思う)。敢えて「期間限定」としているのも、そのあたりの限界を踏まえてのことなのだろうか。

 

それにしても、かつやは恐ろしいところだ。確かアークランドHDが経営していたよな……と思って、財務諸表を開いてみるのだが、増収増益で営業キャッシュフローも直近数年は右肩上がり。借金も少なそうで、凄いなぁと改めて感心してしまった(なお、ここへの投資はしていないし、今後する予定もない)。そういえば、タイでもかつやを何軒か見かけていて(2018年時点)、海外でしっかりと稼げる企業でもあるのだろう。かつやの企画力は、ぼくら他の業種においても参考になるところがあるかもしれないということで、今後どんなメニューを生み出していくのかは注視していきたいところだ。

ひとり漫才

割と近いうちに本拠地を異動する予定ということで、普段週に1回通っている外勤(アルバイト)先の病院もやめる予定である。この外勤先では一般内科外来をやっていて、長い(とはいっても3年程度の)付き合いの患者さんもたくさんいるわけだが、この顔馴染みの患者さんたちにも別れを告げなければならない。そういうわけで、外勤先に来るたびにひとりひとり丁寧に、自分がいなくなることを説明して、他の医師に引き継いだり、他の病院に引き継いだりと、これまでの自分の診療の後始末をしているところだ。

 

大好きなハンス・ホールベック、物価上昇の影響をモロに受けてしんどそう

 

患者さんの反応も様々だ。「あっそうなのー」という軽い反応から、「ようやく慣れてきたと思ったのに!」という残念な反応まで、いろいろなリアクションが返ってくる。ただ、圧倒的に多い反応が「年に数回のひとり漫才を聞けなくなっちゃうのかー!」というもの —— いやぁ、ひとり漫才とは実に複雑な気持ちだ。それで「じぶん、そんな面白いっすか?」と聞くと、「めちゃくちゃ面白いですよ、先生クセ強すぎじゃないっすかー」とのこと。「見ていて思わず吹き出しそうになりますもん」なんて言われるから、「噺が仮に面白くても病気を治せない医者にはなりたくないんだよなー」なんてボヤきながら頭を搔いていると、「笑いの力で病気を治しているからいいんですよ」と気を遣われてしまう有様だ。ここまでがテンプレ。人間の着ぐるみを被ったC3POかなんかだと思われているんじゃなかろうかと思わず勘ぐってしまう。

 

とはいえ、自分と会うことで(プロセスはどうであれ)患者さんの人生がポジティブな方向へ向かってくれるのであれば、それに勝る喜びはない。医術よりも笑いの力で治す一般内科外来ってどうなんだろうと思ってしまうが、治るのならそれはそれでいいやと開き直ることにした。この際、医術の腕の未熟さも笑い飛ばしてやろう。とはいえ、他の意見も聞きたいなと思って外来看護師さんに聞いてみると、「あれが面白いかは分からないけど、少なくとも普通の外来ではないですよねー(苦笑)。まぁ、いいんじゃないですか」と言われた。そりゃまぁ、当の本人から真面目な顔で質問されたら返答にも困るものだわな。

 

なるほど、東大感染症内科時代に同僚や上司から「YouTuberになりなさい!」と言われ続けているのもこのあたりが関わっているのかもしれない。正直、YouTuberになるつもりなんてないのだが、実際にやってみたらどうなんだろうなと迂闊にも考えてしまった。それで、筑波大学で一緒に仕事をしている感染症科のT先生に「YouTuberってどうですかねぇ?」と聞いてみたら、市場規模や音響設備など、いろいろな情報を教えていただいた。要約すると、チャンネル登録者を集めるのは “無理ゲー” という結論だ。ただ、人生いろいろと経験してみるのは悪いことでないというのも自分の考えである。奥さんからも「YouTuberやってみなよ」としきりに言われるので、書店に足を運んで動画編集技術の書籍を手に取ってみるわけだ —— それでやっぱり、金銭面・時間面・技術面で "無理ゲー" という結論を再確認するわけ。「簡単にできる!」みたいな謳い文句の本を開いては2分で撃沈というのを繰り返していると、だんだん虚しくなってくるものだ。

 

なぜYouTuberになるつもりがないのに、わざわざ方法を調べて、あわよくばYouTuberになろうまでとしているのかって……? 大きな理由としては、最近になって執筆業が増えてきたことが挙げられる。出版物の原稿は一般に、(特に後世に残すとなると)比較的堅い文体で書かなければならないものなのだが、「口頭ならもっと分かりやすく説明できるのに!」と口惜しく思う時がしばしばあるものだ。例えば、AmpCというβラクタマーゼを説明する時には「Serratia spp.,Citrobacter spp.,Enterobacter spp.の一部の菌種は染色体上にampC遺伝子を持っており、in vitroで第三世代セフェム系抗菌薬に感受性ありと報告されても、治療中にAmpC βラクタマーゼの過剰産生を招いて失敗に終わることがある」なんて書くことが多い。が、これだと感染症医以外にとっては非常に難解だ。しかし、文語でこのくだりを分かりやすく書くのもなかなか難しい。そんな時に、YouTuberだったら比喩表現を駆使して医学生にも分かるようにAmpCを説明してしまうんだろうなぁなんて考えてしまうわけ。

 

もちろん、目標達成のためには、必ずしもYouTuberである必要はない。執筆業とシナジー効果のあるメディアなら多分なんでも奏功する気がする —— 例えば、画像なしの音声だけで攻める方法もあるし、編集なしのパワポベースで動画を作成する方法もあるのだろうが、これまた技術面でピンと来ない部分があるのが辛いところだ。ここに来て、自分が極めて保守的な人間であることを痛感させられるのである。保守的な人間が新しいことにチャレンジするには、そういった事柄に精通した人間が周りにいないとなかなか厳しい。自分にできないことをサポートしてくれる人を本当に大切にしないとなと改めて感じるわけである。そういうわけで、何かアイデアがある人は是非教えていただけるとありがたい。自分も上手い人を探して研究してみようかな。

病院総合内科 2021年度入院実績

はじめに 診療体制の変化で慌ただしくなっており、公表が遅れてしまいましたが、昨年度の病院総合内科における診療実績を公表いたします。病院総合内科への参加を考えている皆様、ホスピタリスト業のみでJ-OSLERを完遂することに不安を抱えている皆様にとって、少しでもお役に立てる内容となれば幸いです。

2021年度の診療体制 2021年度は、病院総合内科専属の専攻医2名と救急・集中治療科兼任の指導医2名の合計4名体制で診療科を運営しており、不定期で初期研修医が1~2名ローテートしておりました。主に救急外来から軽症~中等症の症例を受け入れたり、集中治療によって全身状態がある程度まで改善した元・重症症例を受け入れたりしており、内科系のみにとどまらず、バリエーションに富んだ症例を診療していました。

2021年度の概要 2021年4月1日から2022年3月31日までに病院総合内科で診療した患者数は205名で、2020年度と同様に神経疾患や感染症、循環器疾患が多くを占める内容でした。加えて、2021年度は冬の気温が低く、低体温症の症例が多かった点が特徴的でした。COVID-19流行状況を反映してか、アルコール使用障害の症例の増加も目立ちました。円グラフの症例数を合計すると、300例を越えてしまいますが、これは複数の併存症を持った症例が多かったことに起因しています。当科入院後に新たに医療資源を投下した病名を主にピックアップしており、高血圧症や2型糖尿病などのありふれた併存症を含めていない点にはご注意ください。

 

病院総合内科 2021年度入院実績

 

神経疾患 主に外傷性脳出血クモ膜下出血、硬膜外血腫、硬膜下血腫)や症候性てんかんなどの症例を診療しておりました。意識清明な状態での社会復帰を目指す症例から、気管切開後の支持療法に特化した症例まで、ADLも様々でした。誤嚥性肺炎での入院を契機にパーキンソン病などの神経変性疾患を診断して治療を開始し、社会資源の調整まで担うこともしばしばです。比較的まれな疾患としては、ウェルニッケ脳症やマルキアファーヴァ・ビニャミ症候群も診療しております。

感染症 腎盂腎炎、肺炎、蜂窩織炎などの症例を主に診療しておりました。これらの疾患においても、グラム染色で入院時から起因菌を絞り込む、炎症指標に頼らずに治療反応性を把握する、退院後の予防を意識するなど、基本に忠実な診療を心掛けていました。なお、腎盂腎炎については腎疾患として、肺炎については呼吸器疾患として、ダブルカウントしている点にはご注意ください。2021年度はCOVID-19の診療には1例のみ携わりました。

循環器疾患 大動脈解離や心房細動の症例が大半でした。大動脈解離についてはStanford B型の症例に対する保存的加療を担っており、心房細動については徐脈頻脈症候群の診療も行っておりました。両疾患とも、β遮断薬の用量をきめ細やかに調整する必要があるという点が特徴的です。また、肺塞栓症や感染性心内膜炎といった疾患も数例診療いたしました。

呼吸器疾患 主に細菌性肺炎や誤嚥性肺炎を診療しておりましたが、レジオネラ肺炎も数例診療しております。呼吸器感染症以外の呼吸器疾患はあまり診療していませんが、特発性器質化肺炎や好酸球性肺炎の症例も1例ずつ診療いたしました。

代謝内分泌疾患 糖尿病性ケトアシドーシスや糖尿病足壊疽など、糖尿病そのものではなく糖尿病の合併症を理由に入院した症例の診療に携わっておりました。抗利尿ホルモン不適合分泌症候群やミネラルコルチコイド反応性低ナトリウム血症などの電解質異常も多く診療しております。また、甲状腺機能亢進症・低下症の症例も少なくはなく、下垂体性副腎不全や甲状腺クリーゼも1例ずつ診療いたしました。

腎疾患 慢性腎臓病の症例が多く、それに伴う高カリウム血症などの電解質異常を主に診療していました。また、膜性腎症や糖尿病性腎症によるネフローゼ症候群の診療にも数例携わりました。腎盂腎炎に関しては、その誘因となる前立腺肥大症や尿管結石まで探して根治を心掛けた診療をしています。

精神科疾患 統合失調症の症例が主ですが、双極性障害うつ病の症例の診療にも携わっていました。神経性食思不振症の急性期(電解質異常など)も病院総合内科で診療しております。毎週精神科と合同カンファレンスを実施することで、診療から社会資源の調整に至るまで連携してチーム医療を行っております。

整形外科疾患 手術適応にならない骨折、交通外傷や転落に伴う捻挫・打撲、化膿性脊椎炎などの診療に携わっておりました。病院総合内科は毎日(平日)救急外傷チームと合同カンファレンスを実施しており、それぞれの症例をお互いに把握することで内科疾患を抱えた外傷症例、外傷を抱えた内科症例をマネジメントできる体制を構築しております。

消化器疾患 消化管出血(虚血性腸炎、ハイド症候群)、胆管炎、肝膿瘍、膵癌末期の症例の診療に携わりました。

血液疾患 鉄欠乏性貧血、巨赤芽球性貧血、銅欠乏性貧血の診療に携わりました。また、血液疾患以外の理由で入院した症例に骨髄異形成症候群や多発性骨髄腫、アミロイドーシスが併存していたこともありました。比較的珍しい疾患としては、パジェット・シュレッター症候群を診断し、外部の専門医療機関と連携しながら治療したこともありました。

リウマチ疾患 リウマチ性多発筋痛症の症例を数例診療いたしました。また、リウマチ疾患以外の理由で入院した症例の中には、関節リウマチに対して使用している薬剤の調整を要する状況がしばしばありました。

その他 2021年度は低体温症の症例が非常に多く、冬の気温の低さを反映していたものと思われます。他には急性薬物中毒(ベンゾジアゼピン、オランザピン、スボレキサント、カフェインなど)、セルフネグレクト、熱傷(化学熱傷含む)などの診療にも携わっておりました。

J-OSLERに関して J-OSLERの症例に関しては、病院総合内科のみのローテートでカバーできる疾患群が大半を占める反面、カバーしづらい疾患群も明確にあります。具体的には、脊髄・末梢神経疾患、先天性神経疾患、肝胆膵疾患、白血病、真菌感染症の症例が少ないため、これらの分野に関しては、初期研修医の時の症例を用いる、他診療科をローテートして埋め合わせるなどの工夫をすることが望ましいと考えます。

論文執筆 2021年1月1日~12月31日にPubMedに収載された論文が少なくとも29本あるようです。メンバーが国内外で自由に論文を書いている関係上、正確な論文数の把握が困難な状態に陥っておりますが、追跡でき次第公表いたします。少なくとも、症例報告をする機会は豊富と考えてよいでしょう。

2022年度の診療体制 2022年度は、病院総合内科専属の専攻医2名とコロナウイルス対策チームの専攻医1名、チーフレジデント1名、呼吸器内科兼任の指導医1名、救急・集中治療科兼任の指導医1名の合計6名体制での運営となっており、診療体制の拡充によって、初期研修医のローテート受け入れを強化しております。コロナウイルス対策チームとの連携により、感染症分野の症例が増加する見込みです。全方位型の初期・後期研修ができる環境を整えるべく、今後も引き続き診療体制の拡充に注力いたします。

今後の課題としての教育 病院総合内科はこれまで、救急・集中治療科ローテートの一部分として初期研修医を受け入れてまいりましたが、2022年度からは病院総合内科単独での初期研修医受け入れも実施しております。問診や身体診察、プロブレムリストなど、基本に忠実な教育を実施していくとともに、ジェネラリストとして基本に忠実であることが最も問題解決に有効であることを証明することも我々のミッションと考えております。母体である救急・集中治療科から引き継いだ「大学病院でありながらワークライフバランスに最も意識的な診療科」というポジションも堅持していく予定です。