つくばホスピタリストの奮闘記!

つくば市在住の感染症内科医・総合内科医によるブログ。臨床現場での雑感、感染症などの話題、日常生活について発信します。2019年は東大の感染症内科、2020~2022年は筑波大の病院総合内科に所属、2022年8月からは東京医大茨城医療センターの総合診療科で臨床助教をやっています。ここでの記載内容は個人的見解です。

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

抗BDCA2抗体 Litifilimab

日々論文を読むのをルーチンにしているが、基本的に論文は世界四大ジャーナル(NEJM, Lancet, JAMA, BMJ)とClin Infect Disから出ているものを選んで読んでいる。感染症専門医の世界にはインフルエンサーがいて、彼らがTwitterで推奨している論文も片っ端か…

発熱外来という名の戦場よな

これはもう地獄絵図である。COVID-19の流行状況がまたピークに向かっていく中で、患者が発熱外来に殺到しており、医療機関が機能していない。200床規模の病院にちょくちょく発熱外来のアルバイトで行っているのだが、直近のアルバイトでは、勤務を開始する前…

ドクプラで初レクチャーします【資料リンクあり】

筑波大学附属病院 病院総合内科の知名度を上げようと、茨城県外でも色々と宣伝活動を行っていたのですが、それをきっかけにDr.'s Prime Academiaからレクチャーのお声がけをいただきました。医師のアルバイト事情として、各病院が救急車を断らない全診療分野…

異動後の初仕事は「選択と集中」の徹底かな?

「常勤医2名で入院患者25名ですね」という言葉に唖然としたのが、2022年7月15日の話……。8月1日から新しい職場に赴任予定ということで、診療体制がどうなっているのか聞いたところ、上記の返事が返ってきたのだった。筑波大学附属病院 病院総合内科では、専攻…

時に恋しい濃厚ディスカッション

自分は世間的には感染症科医と認識していただいているようだが、実際のところは6年間の医師生活のうち感染症診療に専従していたのはたった1年間に過ぎない。しかし、この1年は自分の中に「専門家、プロフェッショナルとは何ぞや」というイメージを醸成するに…

心電図オンチによる心電図学びなおし反省会

この間ブログでも書いていたように1か月くらい前から心電図を学びなおしていたのだが、ようやく自分でも納得のいく仕上がりになってきた。回診の時に心電図を議論することが多々あるのだが、パッと心電図が提示された時に注目するポイントがだいぶ増えたよう…

病院総合内科を一旦辞めることについて

2022年7月末をもって筑波大学附属病院の病院総合内科(レジデント)を辞して、同年8月から東京医科歯科大学茨城医療センターの総合診療科へと異動する予定である(正式な辞令が来ていないので、ポストに関する情報公開は控えさせていただく)。茨城県南の地…

クロネコは凄い

衝撃的な銃撃事件から参議院選を経て、また何事もなかったかのように1週間がはじまった。参議院選をみていて、野党が驚くほど受からなくなっている現状が気になった。「政党の体力がなくなってくると、ベテランしか受からなくなって、次世代が育たずにジリ貧…

歴史の転換点

安倍元首相の銃撃・訃報に衝撃を受けている。時代の流れの、不可逆のスイッチがついに押されてしまった。そんな気分だ。これまでも時代が悪い方向に流れている感覚があったわけだが、それが確定してしまったような……。 最近行った草津温泉。日本がどんなに壊…

即席知識@臨床

なんでも屋(総合内科医)として臨床をやっていると、時にまったく経験のない疾患を診療しないといけないことがある。本来であれば、そういった疾患を抱えた患者さんはプロフェッショナルに紹介しないといけないところなのだが、あいにく医者は忙しい。例え…

やっぱ "No. 2" が大事なんだろうな

コロナ禍はまだ続いており、新型コロナウイルス感染者数もいったん落ち着いたかと思えば、この1~2週間で再度増加に転じている状況だ。クリニックなどで内科外来をやっていると感染者数がまた増えてきたなという肌感覚があるし、院内の小クラスターも以前の…